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2009年 09月 22日

ウミウシの食べものについて&寿命について

観察会での他のご質問の回答です。
シルバーウィークは、何処へ行っても混んでいそうですし、ちょっと腰痛がひどいのでゴロゴロしています(笑)
また、触発されたウミウシ熱の高いうちに、気になっていた事の整理もかねまして(笑)

●寿命について
’ウミウシ学’によると、後鰓類の寿命は、長いもので三年以下、多くのものが一年、そして一年未満の短いも
のも多く、中には数週間という短いものもあるようです。飼育水槽内ではタツナミガイの6年という長寿記録も
あるそうです。また、20℃と25℃でアマクサアメフラシを飼育したところ、20℃で飼育したものは、25℃で飼
育したものの二倍長生きしたそうです。

●ウミウシの食べものについて
下記に整理してみました。決まった種しか食べないものもいれば、ある程度決まった類を食べるもの、何でも
食べちゃうもの・・・多彩です^^
大雑把に、○○モウミウシとアメフラシ類は植物性、他は動物性といった感じですね。
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by sea-slug | 2009-09-22 00:30 | ウミウシいろいろ | Comments(2)
2009年 09月 20日

ムカデミノウミウシについて

先日の観察会で、’ムカデミノウミウシは何を食べるの?’との質問がありました。

ミノウミウシ類は、ヒドロ虫を食べる。って言葉では解っているものの、実際に探して見つかるのは、海藻にくっ
付いていたり、その辺をごく普通に這っていたります。
え~と、え~とと思っていたら、観察会に参加されている子供さんから、「’ヒドロ虫’だよ」と言われて・・・・・・・・
ありゃりゃりゃりゃ、よくご存知で^^;;;

初心に帰って、ちょっと調べてみることに(笑)

平野先生の’ウミウシ学’によると、ミノウミウシ類は、ヒドロ虫やイソギンチャクやサンゴなどの刺胞動物を食
べると書いてありました。

その刺胞動物は、ほとんどはちょっと見ただけでは見つからない程度からせいぜい10cmの小型の動物で、
岩や海藻の表面などに固着しているようです。(Wikipedia)

そして、ムカデミノウミウシは特定のヒドロ虫を食べるのではなく、いろいろな種類のヒドロ虫を食べるようです。
ですから、水槽飼育で大繁殖するヒドロ虫の掃除屋さんとして売られていたりするわけですね。

そして刺胞動物の武器である毒のある刺胞の一部をまるごと取り込んでミノの先端に蓄えます。これで外敵
から身を守るわけです。

さらに、刺胞動物の中には、共生藻をもつものがいて、ムカデミノウミウシはそれを取り込んで自分のものに
してしまうようです。太陽の光があたっていれば、その間は、共生藻からもエネルギーを分けもらえるわけで
す。つまり’太陽電池’をもっているようなものです。’本州のウミウシ’によるとムカデミノウミウシはこの共生
藻である褐中藻を宿すとなっています。褐中藻は光合成を行いムカデミノウミウシに栄養分を与えたり、体色
作る役割を果たしていようです。

このような生態ですので、明るい光の当たる海の中を、あちこち這っているところが観察されるわけですね。

(参考文献:本州のウミウシ、ウミウシ学)
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2007.8.25 ムカデミノウミウシ
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by sea-slug | 2009-09-20 23:18 | ウミウシいろいろ | Comments(0)
2009年 09月 20日

マダラウミウシとクロシタナシウミウシについて

●マダラウミウシ Dendrodoris rubra (Kelaart, 1858)
●クロシタナシウミウシ Dendrodoris fumata (Ruppell & Leuckart, 1831)

先日の観察会において、マダラウミウシとクロシタナシウミウシは、こんなに色合いが違うのに
同じ種なのですか?との質問を頂きました。

ウミウシは種類によってそれぞれ食べるものが決まっています。その食べ物を食すときに用いる
歯舌はウミウシの種類によって形が違うので、ウミウシの種類を調べるときの重要な手がかりと
なります。

よって、この二つのウミウシ、マダラウミウシとクロシタナシウミウシは、食べ物が同じで、同じ歯舌
だと確認されている・・・と思ったら、大間違い^^;;

クロシタナシウミウシは、漢字で書くと黒舌無海牛。文字通り舌が無いんです。彼らの属するデンドロ
ドーリス属は歯舌を持たないようで、種の特定が難しく、そのために学者によって種別混乱があるよう
なのです。


・マダラウミウシ Dendrodoris rubraはクロシタナシウミウシ Dendrodoris fumata」または
ホンクロシタナシウミウシ Dendrodoris nigraのカラーフォームである。

・上記の記載は、解剖学的な根拠に基づくものではなさそうなので、マダラウミウシ Dendrodoris
 rubraをクロシタナシウミウシ Dendrodoris fumataのシノニムと決め付けるのは問題がある。


’本州のウミウシ’を見ると、「マダラウミウシとされていた斑紋のある個体は数が少なく、洞窟の奥など
光の差し込まない場所にいることが多く、動きは活発ではない。対して黒色や赤褐色の個体は数が多
く、浅所、日光の差し込む平坦な場所や壁面など広範囲に見られ、活発に動く」と書かれています。

5年前にkouchaが初めてゲットしたウミウシがマダラウミウシでした。その後、沢山のマダラウミウシ、
クロシタナシウミウシを見てきましたが、上記の’本州のウミウシ’の記述と全く同じ感想です。マダラウミウシ
は大抵、石の裏側にくっ付いているし、クロシタナシウミウシは明るい磯を歩いています。(ただマダラウミウシ
は三浦では沢山見られます)

これだけ生態を見ても違いのある2種を同じ種とするのは、ちょっと無理があるような気もします。

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クロシタナシウミウシ(デンドロドーリス属 2007.2.10)
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マダラウミウシ(デンドロドーリス属 2007.4.15)
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ホンクロシタナシウミウシ(デンドロドーリス属 2008.9.28)
ホンクロシタナシウミウシは、クロシタナシウミウシに似ているが、二次鰓が小さくカップ状である。
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ホンクロシタナシウミウシ(ゴールドバージョン)(デンドロドーリス属 2009.1.18)
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by sea-slug | 2009-09-20 09:23 | ウミウシいろいろ | Comments(9)
2009年 09月 19日

++ウミウシ探索隊++神奈川県横須賀市長井5丁目

2009.9.19(sat)
・・・磯観察会・・・「潮溜まりウォッチング」 (ウミウシ探索主体です)
・集合:午前8時50分 京急三崎口駅前
・解散:午後1時頃 現地にて
・申込:詳細を郵送しますので、日本野鳥の会神奈川までハガキかFAXでお申込ください。(9/10締切)

’日本野鳥の会神奈川’主催で行われます。(荒崎周辺)

日本野鳥の会の会員以外の方でも一般参加ができます。(参加費用無料)
(但し、人数制限がありますので、抽選となる場合もあります)
詳しくは、
日本野鳥の会神奈川 電話045-453-3301 FAX045-453-4301
事務所は月・水・金12:00~16:00 へお問い合わせ下さい。
(koucha&pawも参加予定です^^)

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2009.9.19 ++ウミウシ探索隊++神奈川県横須賀市長井5丁目

というわけで、’日本野鳥の会神奈川’さん主催の「潮溜まりウォッチング」の参戦(笑)してきました。
台風接近ということで、どうなることかと思いましたが、天気は曇り時々晴。
しかし、さすがに高波状態で、小和田湾 11:16 46cm でしたが、探索向きの潮溜まりでの探索は
不可でした。

探索は、やはり風も強く、磯からは浅い潮溜まりしか見られず条件が悪かったです。シュノーケリングで
もチャレンジしましたが、濁って視界も悪く、ウミウシも魚も非常に少なかったです。沢山いるはずのムカ
デミノウミウシも数個体。ひたすら石裏観察^^;;
季節感としては、アオウミウシが少なくなって、アメフラシ目、特にクロヘリアメフラシ、クロスジアメフラシ
が多くなってきました。

09:30~12:00頃まで、ウミウシ好きな皆さんと探索を楽しみました。悪条件の中、それでも18種近く
(たぶん)見つかったのは、皆さんの熱意がウミウシの神様に通じたからかもしれませんね。
日本野鳥の会神奈川の皆さま、またご一緒に探索に参加された皆さま、楽しいひと時をありがとうござい
ました。次回は、来春?でしょうか?また、お会いいたしましょう。楽しみにしております^^


観察会全体の成果は、

クロシタナシウミウシ
アオウミウシ
アメフラシ
ムカデミノウミウシ
ミドリアメフラシ
クロヘリアメフラシ多数
イロミノウミウシ
ブドウガイ
ヒメメリベ
ネズミウミウシ
タツナミガイ
オカダウミウシ多数
クロスジアメフラシ多数
キイロクシエラウミウシ
イソウミウシの仲間ミナミヒョウモンウミウシ?
リュウモンイロウミウシ
アリモウミウシ
ミノウミウシ

18種 (たぶん)


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思ったよりもいろいろ見れましたねー^^

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いや~波が高かったです^^;;

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キイロクシエラウミウシ 20mm位 交接

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今回見られたドーリス不明種 10mm位
イソウミウシ(Rostanga属)の仲間と思われます。

触った感じは、イソウミウシのように固く、触れた後の形状復元力が遅い。
ミナミヒョウモンウミウシ? 10mm位
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今回見られたドーリス不明種 10mm位 のシルエット。
他の写真では二次鰓がハッキリ解らないが、立ち上がっている鰓葉がよく解る。
ミナミヒョウモンウミウシ? 10mm位
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今回見られたドーリス不明種 10mm位。直下(2006.9.10)の個体に近い。肉眼では
二次鰓の形状がこの個体と同じように思えた。
ミナミヒョウモンウミウシ? 10mm位
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2006.9.10に葉山町芝崎で見られたイソウミウシ(Rostanga属)の仲間
ドーリス科の仲間
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2006.10.22に今回の磯で見つかったドーリス種。この個体にも似るが、背面を覆う絨毛突起
がもっと微細に思う。この個体は、イソウミウシ(Rostanga属)の仲間のようでもあり、ツヅレウ
ミウシの小個体のようでもあります。
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by sea-slug | 2009-09-19 23:47 | ウミウシ探索日記 | Comments(18)
2009年 09月 02日

2009.8.28-30 ++ウミウシ探索隊++静岡県沼津市大瀬崎ダイビング

2009.8.28-30 ++ウミウシ探索隊++静岡県沼津市大瀬崎ダイビング

紅茶のダイビングライセンス取得のために大瀬崎へ2泊3日で行って来ました。
台風が接近しているので、どうなるかと思いましたが、バッチリ、良いコンディションで
楽しめました。

ライセンス取得の講習なので、積極的にウミウシ探索を・・というわけにはいきません
でしたが、それでも7種の新しいウミウシと出会うことができました。

ダイビング・サービス シーキングの赤堀さんには大変お世話になりました。
感謝感謝^^ ありがとうございました^^

シラユキモドキ(初)(湾内)
ミツイラメリウミウシ(初)(湾内)
ヤマトメリベ(初)(湾内)
ミヤコウミウシ(湾内)
シロウミウシ(外海)
シロハナガサウミウシ(初)(外海)
セスジミノウミウシ(初)(外海)
ミレニアムマツカサウミウシ(初)(外海)
セスジイバラウミウシ(初)(湾内・シュノーケリング)

の9種と出会うことができました。

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シラユキモドキ 10mm位
この個体に関しては、結構悩みました。マクロレンズが無いために、あまり近くに寄る
ことができず、写りの悪い写真と、紅茶の観察力を総合して判断しました。

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ヤマトメリベ  200mm位
いや~大きなメリベでした。身体をくねらせて泳いでいました。迫力満点です^^

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シロハナガサウミウシ 40mm位
他にも数個体見ることができました。綺麗なウミウシでした^^

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ミツイラメリウミウシ 7mm位
いや~、ちっちゃかったです^^

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セスジミノウミウシ 15mm位
三浦の磯で、この夏は期待して探していましたが見つからず、ここで会えました。

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ミレニアムマツカサウミウシ 25mm位
どうしてもウミウシには見えませんでしたね^^

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セスジイバラウミウシ 8mm位
湾内のシュノーケリングで見つけました。
湾内の、浮き桟橋の壁に付いていました。

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セスジイバラウミウシ 8mm位
今本さんに教えて頂き、あちこちのサイトで確認したところ、大瀬崎、葉山、三崎、江ノ島
などの浅場で確認されています。

また、いつもの探索している磯(三浦)のすぐ近くでも、数日前に同じ
セスジイバラウミウシが観察できたと報告がありました。

ホンダワラコケムシは、船底や貯木場の材木、漁網の浮き玉などの付着して群体
をつくって生活するようですが、そのホンダワラコケムシを限定的に食す種なの
でしょうか。ホンダワラコケムシのいる浅場での報告が多いのもうなずけるような
気もします。
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by sea-slug | 2009-09-02 18:58 | ウミウシ探索日記 | Comments(6)